江戸時代から300年、変わらないこと【#01】
2019/08/23 12:30
2020/01/03 12:05
プレゼンやスピーチなどのビジネスシーンで英語を使う際、ユーモアやアナロジー(例え)は重要な部分です。論理的で堅いプレゼンテーションに少しことわざを交えることで、やわらかい表現になり、またデリバーするメッセージを相手の印象に残すこともできます。
英語学習者は、プレゼンやスピーチでどうしても文法や発音、そしてスピーキングなどに目がいきがちですがことわざを交えることでレベルを上げていきましょう。
Koji Masaoka
東京大学理工学部卒。卒業後は大手企業の北米拠点で活動。 情報応用学、統計学まで幅広いジャンルのグローバル業務経験をもつ。
趣味:散歩・テニス。
黙読するだけではいざというときにスピーキングで使えません。最低10回は音読、シャドウイングして、実際の会議などで使っているシーンをよくイメージして下さい。少しずつ定着していくことでしょう。本シリーズではプレゼンやスピーチなどのビジネスシーンで使えることわざ・慣用句を厳選して紹介してします。自分のお気に入りのフレーズを使ってみて下さい。
何かに遅刻したときや、期限に遅れた場合に使います。
相手が遅れた場合に、「気にしないで大丈夫ですよ」という際にも使えます。相手との関係性によっては、遅れた側が”Better late than never, right?”と茶目っ気をもって使うこともできます。
また、neverは「これから」も「今まで」の意味を両方含む否定の単語なので、今はまだ初めていないことに対して「今からでも遅くない!」という意味合いでも使えます。
加えてこの表現は動詞がなく時制も限定されないため、遅れてはじめたこと、取り組んだことがうまくいったときに「遅まきながらはじめてよかった。」というニュアンスをこめても使えます。端的で印象的な表現のため、英語のスピーチでもエピソードと共に使いやすい表現ですね。
通常の文章から主語や動詞等が落ちた形で意味をなすことわざらしいフレーズです。
普通の文章でいうと、状況によって動詞等はかわりますが、It’s better to do something late than not to do it.(何もしないよりも遅れてするほうがよい)と表現できます。ただことわざとして幅広く使われているフレーズなのでぜひ”Better late than never”の形で覚えて使いたい表現です。
使用場面によってさまざまなニュアンスでとれるこのフレーズは、イギリスのCGアニメ『機関車トーマス』の話のタイトルでこのフレーズが使われた際には「おくれるのもわるくない」という日本語訳がなされていました。
類似表現にBetter safe than sorry.(後悔するよりは安全な方がよい[転ばぬ先の杖/備えあれば憂いなし])という表現もあります。シーンにあわせて使えるよう一緒に覚えてしまいたいフレーズです。
betterはgoodの比較級で何か別のものや前の状態等と比べて「よりよい」という意味の形容詞です。不規則変化ではありますが日常でもビジネスシーンでもよく使う単語です。以下betterを使った表現をいくつか挙げておきますので、ぜひ声に出して覚えてみてください。
私自身、30代の半ばになり、20代のころに比べて「もう遅いかもしれない…」と思ってしまうことも昔より増えた気がします。半面、50歳で起業した友人や80歳のyoutuber、ビジネスで出会う素敵な先輩方、そんな人たちの生き様に勇気づけられます。
願わくは、”Better late than never”という言葉を、実感ある言葉として使えるように、仕事への取組みも日々の生活も含め、時間を重ねていきたいと、そんな素敵な歳の重ね方をしていきたいと思います。
プレゼンやスピーチで使える!英語のことわざシリーズでは、ネイティブでも国や地域によって知らない人がいるようなマニアックなことわざではなく、誰でも知っている汎用性が高いことわざを紹介しています。また日本語でも同様のことわざがあったりするので、英語圏との文化の違いが見えて面白いですね。
ことわざは特殊な文法が使われていたり、簡略化されていたりするので、最初は馴染みがなく感じるかもしれません。繰り返し音読やシャドウイングで学習していくうちに自然に身についていきますので、楽しみながら続けましょう。