独学で英語が話せる人、失敗する人8つの分岐点 英語教育300年の歴史から紐解く、今後のシナリオ 20XX年、AI通訳・機械翻訳の波を読む ビジネス英語をこれから学ぶ人へ

2020/01/17 12:13

プレゼンやスピーチで使われる英語のことわざ50選 vol.3

プレゼンやスピーチなどのビジネスシーンで英語を使う際、ユーモアやアナロジー(例え)は重要な部分です。論理的で堅いプレゼンテーションに少しことわざを交えることで、やわらかい表現になり、またデリバーするメッセージを相手の印象に残すこともできます。

英語学習者は、プレゼンやスピーチでどうしても文法や発音、そしてスピーキングなどに目がいきがちですがことわざを交えることでレベルを上げていきましょう。

正岡 浩二(まさおか こうじ)

Koji Masaoka

東京大学理工学部卒。卒業後は大手企業の北米拠点で活動。 情報応用学、統計学まで幅広いジャンルのグローバル業務経験をもつ。
趣味:散歩・テニス。

1. 効果的な学習方法

黙読するだけではいざというときにスピーキングで使えません。最低10回は音読、シャドウイングして、実際の会議などで使っているシーンをよくイメージして下さい。少しずつ定着していくことでしょう。本シリーズではプレゼンやスピーチなどのビジネスシーンで使えることわざ・慣用句を厳選して紹介してします。自分のお気に入りのフレーズを使ってみて下さい。

どう生きるべきかを知るには一生かかる。
It takes life to learn how to live.

2. 使うシーン

どうやって生きるかには、どうやって生きるべきかの答えは生きている人たちの誰も知らないとも理解できる言葉です。シンプルですが、とても考えさせられます。

ビジネスにおいて「何が正解だろう?」と迷う場面や、「本当にこれで進めてよいのだろうか…」決断に迷っているシーンで、「よし、やってみるか!」と思うのに使える言葉ですね。他にも、失敗して落ち込んだときや、どうしたらわからなくなったときにも使える言葉です。

3. 英文解釈

“It takes …〔時間・期間〕to V〔動詞の原形〕.”で、『Vするには〔時間・期間〕がかかる』という意味になります。“how to V“は「どうやってVするべきか、Vの仕方」という≪疑問詞+to不定詞≫がつくる名詞句です。

この場合、前から切って意味を取ると、“It takes life(一生かかる)、/to learn(学ぶには)/how to live(どうやって生きるかを、生き方を)”となります。

学ぶ=勉強する=studyがぱっと浮かぶ方もいるかもしれませんが、learnとstudyはニュアンスが異なります。studyは学びの過程、learnは学びの結果を表します。learnは「学ぶ、勉強する」というよりは「習得する」に近いニュアンスです。この場合はlearnを使うことで『生きるってこういうことなのか、生きる上で本当に大切なのか」と体感・経験をもって知る、わかるまでには』という意味合いになります。

英語では詩でも、後ろの音を揃えて韻、リズムを作ることが鉄則ですが、lifeとliveのリズム感も英語らしくて使うと印象に残りやすいフレーズですね。

4. 他の表現

It takes…(to V)でかかる時間について表現するシーンは、以下のようにビジネスシーンでも使いやすい表現です。

  • ■ It takes 5 minutes to walk to the office from your hotel.

    (あなたのホテルからオフィスまでは5分ほどです。)
  • ■ It won't take long.
    (お時間はかかりませんので。)
  • ■ How long will it take to confirm it?

    (どれぐらいで確認できますか?)

文章の出だしとしては、ベースの現在形・過去形、未来形(It takes…./It took…./It will take…)未来形の疑問文(Will it take…?)How longを伴う疑問文(How long does it take~?/How long did it take~?/How long will it take~?)ぐらいの言い回しを自然に使えるようになっておくと、ビジネスシーンで重宝します。

5. 個人体験

私自身、30代の半ばになり、20代のころに比べて「もう遅いかもしれない…」と思ってしまうことも昔より増えた気がします。半面、50歳で起業した友人や80歳のyoutuber、ビジネスで出会う素敵な先輩方、そんな人たちの生き様に勇気づけられます。

願わくは、”Better late than never”という言葉を、実感ある言葉として使えるように、仕事への取組みも日々の生活も含め、時間を重ねていきたいと、そんな素敵な歳の重ね方をしていきたいと思います。

おわりに

「どうやって生きるのか」というと哲学的で大きな問いですが、私たちはビジネスを進める中で、またビジネスを含めた日々の様々な選択の中で、「何が正解だろう。どうしていけばよいのだろう。」と常に問うています。そのひとつひとつの選択が、どうやって生きていくのかというそのものです。

海外の人たちとディスカッションをするたびに「世界は広いなぁ。いろいろな価値観、当たり前があるなぁ。自分が今こうあるべきだと思っていることなんてちっぽけだなぁ。」という感覚になります。失敗がどう次につながっていくかも未知数です。人生終わるまで結論はわからないので、いろいろな当たり前に驚き、自分の価値観を改めて確かめながらもその新鮮さを取り入れて、世界を広げて楽しんでいきたいものです。

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