ビジネス英語の方程式より「英会話の先生とリアルビジネスの視点比較」

2019/02/02 14:28

英語の先生の3大失敗【#03】

ビジネス英語をこれから学ぶ人へ #03

最短のビジネス英語学習法は何でしょうか。ビジネス英語を習得する方法は、英会話学校、留学、実践など様々。その中でも先生に教わるのか、自分で自習して独学で習得するのか、どちらが近道なのでしょうか。

「ビジネス英語の方程式」の単元「語学の習得において、独学が重要である理由」から一部ポイントを抜粋してお届けします。

安達 洋

コロンビア大学修士。中央大学法学部法律学科卒業。海外留学経験0から外資系医療機器商社へ転職。プロダクトマネジャなどを務めた後、コロンビア大学大学院に進学し、修士課程(英語教授法)を修了。現在は東証一部上場企業をはじめとする多くの企業の研修プログラムの監修を実施。趣味は愛犬との散歩。

ビジネス英語をこれから学ぶ人へ

ビジネス英語は独学の方がより適していることが多いとしたら、びっくりする人も多いのではないでしょうか。企業研修を考えている人事担当者、またキャリアアップの自己投資としてスクールに通う人は、ビジネス英語を独学で習得、学習する方法も検討するとよいでしょう。

英語の先生は言語の指導者として最適ではない

「日本語を教えてほしい」と外国人に言われたら、あなたはどうしますか。 間違った日本語を直すことはできます。ただし、間違っていることがわかっても、なぜ「は」じゃなくて「が」なのか、その理由説明はできません。また、どうしたら日本語を話せるようになるかも、わからないはずです。

言葉がネイティブであるということは、必ずしもよいことだけではない。私たち日本人が日本語を教える時に抱える課題や悩みと全く同質の課題を、実は英語ネイティブの先生も抱えています。これは指導暦の長さや、企業研修経験、来日年数などでカバーされるものではなく、どうしたらその言葉を話せるようになるかわからないというその本質的な問題に直面してきていない点で、相応しくありません。

言葉がネイティブであるということは、その言葉は幼少期の自然な発育課程で環境的に習得されたということです。 自然に学んだこと、いつの間にかできていたことを人に教えるのはとても難しいことです。

本稿では、ビジネス英語の習得において、英語の先生が陥りがちな3つの失敗を解説していきます。

英語の先生がビジネス英語の指導に不向きな理由①時間

もし、受講者が英文をつくるのに時間がかかっていたとしたら。もし受講者がしどろもどろになりながらも頑張って英語を話そうとしていたら。

これらのケースにおいて、英語の先生は辛抱強く待つことが求められます。サービスとして当然の話ですが、こうしたトレーニングを積んだ受講生は「相手が待ってくれる」ことを前提としたビジネス英語しか話せなくなってしまいます。ビジネスは甘い世界ではありません。内容が面白くない、時間がかかる場合には中断される、または関心を持たれないことさえあります。そうしたリアルなビジネス現場から最も遠いトレーニングが英語の英会話のレッスンなのです。

最初はどうしても遅いから待ってもらわないと無理だよね?練習を積めば、いつかスピーディーに話せるようになるんじゃないの?と思う方もいるでしょうが、それは間違いです。遅い英語は遅いままで、スピードがあがることはなく、独学トレーニングや反復練習、そして高い実践意識をもつことでしかこの問題は解消されません。

独学のメリットは反復トレーニングです。何度も同じことを練習することで、即座でスピーディーなコミュニケーションに近づくことができるのです。

英語の先生がビジネス英語の指導に不向きな理由②改善アドバイス

例えば、ある英語を話したら、「ここをもっとこうした方がいいよ」と教わることもあるでしょう。しかし、長年トレーニングを積んでいる方は、そこに終わりがないことにも気づいていることでしょう。

ある単語より、その状況により相応しいベターな表現。日本人が頑張ってできるようになった発音よりも、よりよい発音。これらは半永久的に発生します。実践でいかすということを念頭においたビジネス英語では、本題、内容、そしてスピードが重視されます。その中で完璧を追い続けていてはいつまでたっても業務で使えるようにならないでしょう。

ゴルフのトレーニングを考えてみて下さい。プロゴルファーのフォームは私たちには真似することはできません。ある程度矯正を積んだ、自分の体格、筋肉量、柔軟性にもっとも適した我流のフォームで、コースを回るいうことが重要なのです。アマチュアや趣味のゴルファーにプロゴルファーの細かいテクニックは必要ありません。(正確に言うと、理解して練習してもなかなかできるようにはなりません。)

英語の先生からすれば、これは親切心。少しでもよくしてあげようという気持ちがあります。ただし、その結果生徒のキャパオーバーになっていることや、遠回りになっていることにほとんどのネイティブ講師は想像しづらいでしょう。

英語の先生がビジネス英語の指導に不向きな理由③キャパオーバー

そんな表現いったい人生で使うタイミングがあるのだろうか。ネイティブの良い発音を10年かけて習得したとして、いったい何の意味があるのだろうか。

ビジネス英語を習得する過程で、不必要な単語や必要以上にネイティブチックな発音ほどいらないものはありません。しかし対話トレーニングではそんなことはお構いなし。ジャンジャン雨あられのように新しい知識、自分にとって不必要なスキル、またはキャパオーバーとなる情報が飛び交います。

こうした知識偏重の教育が、日本のビジネス英語教育を後退させており、私たちビジネスパーソンは知識でなく、英語の運用力がビジネス英語の本質であることから目を背けてはなりません。

ビジネス英語の方程式より「英会話の先生とリアルビジネスの視点比較」

ビジネス英語の方程式より「英会話の先生とリアルビジネスの視点比較」

ビジネス英語は習熟度<新知識であってはならない

英語の運用力は、習熟度です。ある英単語は100回使うより、1000回使った方がよい。その方がスピーディーに言葉になるからです。ビジネス英語ではテストのように時間を与えられません。即座なレスポンスがなければ、業務でビジネス英語を使うことはできません。

習熟度のない英語は、定着もしておらず、呼び出すのに時間がかかり、またそれに思考回路のほとんどが割かれるため、内容もウィークになってしまうことでしょう。

本シリーズ「ビジネス英語は独学が近道」では、ビジネス英語には反復トレーニングが不可欠であること、そして反復トレーニングには独学が最も適していることを解説してきました。これから独学をスタートしようと考えている入門者、現在独学でビジネス英語を勉強している方にとって、一度自分のトレーニング方法の効率性や効果を確かめる機会となれば幸いです。

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